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梅雨のフルーツキムチ



梅雨入りのニュースを聞くと、心に低速のギアチェンジがかかるように、ある種の決心と余白が生まれるような気がします。強い日差しや暑さからの解放、雨の音、苔生す植物の香り、そしてしばらくの間「外にでなくてもいい」という安堵と災害に対する不安。また、最近の体調の重だるさの原因が分かったような、診断名がついたような、「梅雨だからだったのか」と腑に落ちる感覚もあります。外側に意識が向いて右往左往している日々の中で、梅雨と冬の時期は、内に籠って自分自身に集中しやすい季節ではないでしょうか。夜寝る前にカーテンやブラインドを閉めて安心できる環境を整えるように、この時期は本格的な夏の前の小休止、外側に向いた心のカーテンを少し閉じて、自分自身の課題に取り組むことができるような気がして、私は好きな季節です。


しかしながら、内に籠り、過度の湿気と閉塞感に煮詰まることもしばしば。そんなときにピッタリの気晴らしがキムチづくりです。赤い色に素手で触れていると、奥底から元気が湧いてきて、体中の細胞が絶叫マシーンに乗っているかのように刺激的です。また果物を使うとマイキムチ感に盛り上がり、愛しさも湧いてきます。果物はどんなものでもよいですが、私は家にたくさんある缶詰のパイナップルをメインに使っています。


作り方は走り書き。カクテキ。

①【大根下処理編】大根1本を皮付きのまま2cmくらいの厚さで丸切りし、半日くらいざるの上で乾かす。丸切りを3×3の9カットで角切りにして、5%くらいの塩をまぶして。一晩置く。よく水にさらして塩気を抜き、ざるに上げて、水気を切る。(←ここで塩気・水気が残っていない方が仕上がりがすっきりした味になる)


②【ヤンニョムづくり編】米粉2gと水25gを加熱して糊を作る。紫玉ねぎ大1/4個・にんにく大1片・缶詰スライスパイナップル5枚をすりおろす、すれなくなったらみじん切り。(フードプロセッサーを使えばよいのですが、匂いと着色が心配で手で適当にすりおろす)長ネギ1/2本を1cmくらいに、手持ちのフルーツ(ドライアップル、プラム、桑の実、マンゴなど)を適当な大きさに切る。粗挽き唐辛子60g、いしる20g、しょうゆ20g、パイナップルのシロップ20g(?)、糊をボウルでよく混ぜる。


③【仕上げ編】大根とヤンニョムをよく混ぜる。一晩常温で寝かして、発酵を促す。次の日からは冷蔵庫に保管。3日目くらいから乳酸発酵の酸味を感じるようになります。このまま冷蔵庫保存で冬にはキムチ鍋もおすすめです。(2023.07.14)


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